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奨学金の返済ができなくなったときのために知っておくべきこと|債務整理・自己破産・個人再生・会社破産のコラム

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奨学金の返済ができなくなったときのために知っておくべきこと

最近、奨学金を利用して大学や大学院に通学する方がたくさんおられますが、奨学金を利用すると、卒業後に返済しなければなりません。このとき、返済額が非常に大きくなっているのに収入が少なく、支払いができなくなる方が増えています。

 

奨学金は、返済しないで放っておくといろいろな不利益が発生します。

今回は、奨学金の返済ができなくなった場合の対処方法を、中部法律事務所の弁護士が解説します。

 

1.奨学金を返済できないとどうなるか

奨学金にはいろいろなものがありますが、ここではもっとも利用されることの多い、日本学生支援機構からの奨学金について、ご説明します。

 

1-1.1回延滞したケース

奨学金の返済ができない場合、まずは日本学生支援機構から支払の督促をされます。

 

1回支払いを滞納すると、翌月に督促の電話がかかってきて、その後「奨学金返還の振替不能通知」という書類が郵送されてきます。さらに放っておくと「個人信用情報機関への登録について(通知)」という書類が送られてきます。その間に引き落とし口座に2ヶ月分の金額を入れておくと、次の引き落とし日に2ヶ月分が引き落とされます。

1回の遅延であれば、延滞金も発生しません。

 

1-2.2回延滞したケース

2回以上延滞すると、1回だけの場合とは状況が異なってきます。

 

翌月に督促の電話と督促状が送られてくるのは同じですが、連帯保証人に「奨学金の返還について」という書類が郵送されてしまいます。親に連帯保証人になってもらっている場合には、この時点で奨学金返済を滞納していることを知られてしまいます。

また、2回以上滞納すると、所定の割合による延滞金が発生してします。

 

1-3.3回以上延滞したケース

原則として、3回以上支払いを滞納すると、個人信用情報に事故情報が登録されます。これにより、ローンやクレジット、割賦契約による物品購入などができなくなる可能性があります。

 

1-4.さらに放置したケース

さらに放置して滞納期間が9ヶ月くらいになると、日本学生支援機構から「支払督促」を申し立てられてしまいます。

 

支払督促を放置していると、預貯金や給料などを差し押さえられる可能性がありますが、異議を申し立てると通常訴訟に移行してしまいます。訴訟で判決が出たら、結局は強制執行(差押え)をされてしまうので、支払いを免れることはできません。

また、長期滞納していると、日本学生支援機構がサービサー(債権回収会社)に回収を委託することもあります。

 

2.奨学金を返済しなかった場合の不利益

以上のように、奨学金を返済できない場合、以下のような不利益が及びます。

 

●延滞金が発生する

●連帯保証人(親など)に知られる

●ブラックリスト状態になる

●裁判をされて差押えを受ける

 

3.奨学金を返済できない場合の対処方法

奨学金の返済ができない場合、どのように対応したら良いのでしょうか?

この場合、返済猶予制度や減額返還制度、返済免除制度を利用することが考えられます。

 

3-1.返済猶予制度

返済猶予制度とは、奨学金の返済期間を延ばしてもらう方法です。

 

災害や病気、失業などの経済的な困難が発生したときに届出をすることで、制度を利用できます。ただし、返済を先送りするだけなので、支払い総額は変わりません。

 

3-2.減額返還制度

減額返還制度とは、災害や病気、失業などの経済的困難があり、返済猶予では解決できないときに、一定期間の返済金額を下げる制度です。ただし、これによっても返済金額自体は変わりません。また、この制度は奨学金を延滞していると,利用できません。

 

3-3.返還免除制度

返還免除は、借入人本人が死亡したり、障害者になったりして返済ができなくなったときに適用されます。

 

3-4.債務整理

 

3-4-1.債務整理とは

これらの方法によっても解決できない場合には、「債務整理」によって解決する必要があります。債務整理とは、借金を法的に整理する方法の総称です。

 

債務整理には、任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4種類がありますが、奨学金を返済できない場合に利用すべきなのは、主に個人再生か自己破産です。

 

任意整理や特定調停では、債権者と直接話合いをするので、債権者の同意が必要となりますが、日本学生支援機構は、基本的に任意整理の話合いに応じてくれないからです。

 

3-4-2.任意整理で解決できるケース

ただし、奨学金返済が苦しいために、別途サラ金やカードローンなどで借入をしている場合には、こうした奨学金以外の借金を任意整理することも可能です。

 

3-4-3.個人再生や自己破産で解決できる

奨学金自体の返済ができないときには、個人再生によって奨学金を減額するか、自己破産によって奨学金返済義務を免除してもらう必要があります。

 

個人再生をすると、奨学金の返済金額を、5分の1~10分の1程度まで減額することが可能となります。自己破産をすると、奨学金の返済が一切不要になります。

 

3-4-4.個人再生や自己破産するときの注意点

個人再生や自己破産をすると、日本学生支援機構は、連帯保証人に対し、一括払いを請求をするので、注意が必要です。

親などに連帯保証人になってもらっている場合には、大変な迷惑をかけることになりますし、個人再生や自己破産したことを知られてしまいます。

 

また、親などの連帯保証人も奨学金の支払いができない場合には、連帯保証人自身も債務整理しなければなりません。

子どもが奨学金を返済できなくなると、親子ともども自己破産することにより、支払い義務をなくすことを検討すべきケースがあります。

 

以上のように、奨学金の返済ができないときには、まずは返還の猶予、減額返還制度の利用を検討し、それも不可能なら債務整理を検討しましょう。

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